笙は邦楽器、雅楽器のうちで和音を演奏できる珍しい楽器で、5~6つの音を同時に鳴らすことが出来ます。雅楽の合奏では、背景の響きをつくる役割を担っています。
その姿は鳳凰が翼を立てて休んでいる様だといわれる美しい形の楽器です。その音色も美しく、天から差し込む光にたとえられており、豊かに澄んだ高音が響きわたるようです。吹いても吸っても同じ音が鳴るので、途切れることなく長く持続した音を出すことが出来ます。世界中の楽器の中でも類を見ない特徴的な楽器といえます。
また、和音を織り交ぜ1音1音を重ね奏でる奏法も笙の魅力です。透き通るような広大な響きを奏でてみませんか?
三浦 礼美(みうられみ)
国立音楽大学卒。笙を宮田まゆみ、豊英秋各氏に、雅楽合奏を芝祐靖氏に師事。
「伶楽舎」の一員として国立劇場、サイトウキネンフェスティバル松本、サントリーサマーフェスティバル、ULTIMA音楽祭等、国内外の公演に多数出演。
2010年パリオペラ座、2012年モントリオール グランバレエにてバレエ「輝夜姫」公演に出演。2015年にはフランクフルトにてアンサンブルモデルンと共演。笙3人のユニットShogirlsを結成し2012年より毎年公演を行っている。近年は学校公演事業にも力を注ぐ。NHK邦楽番組出演の他、TV、CD等の録音も多数。ムサシノ雅楽教室、雅の会ふくしま講師。